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ハンバーガー

子供の頃にはまだハンバーガー屋さんと言えば近所のスーパー隣の喫茶店でたこ焼き屋方式でやっていたハンバーガーコーナーしかなかった。


そこではいつも注文しては1つづつ手焼きになるので20分は掛かかってしまい、友人達数人といつもブーブー文句をつけながらまっていた。

そんな感じだったので普段キレ気味だったお姉さんはとうとうそのコーナーを閉じてしまい、我々からハンバーガーという文明を奪い去っていった。


ほどなく少し遠い街中ではマクドナルドが開店し、大盛況。

遠いのであまり多くは行けなかったが、始めて食べた専門店のハンバーガーはとてもセンセーショナルで、シェイクという飲み物は飲む度に夢心地だった。



時同じく、そのすぐ近辺にモスバーガーが開店。


初めてのモスの利用は映画館、
館内で手軽に食べる為にハンバーガーにしようという話の流れにあってマクドナルドは変わらず長蛇の列。
上映時間が気になった我々はまだ開いたばかりで客の回転の悪かったモスへと足を運ぶ事に。

初めて頼むモスはマクドナルドに比べ随分と待つ事ととなり、上映時間がせまる中とてもドキドキした。
出来上がり後、駆け足で向かうも少し遅れたが、結局子供なので後々なんら気にはしなかった。

館内へ座りひとしきり腹もちも悪くなった頃に隣の友人の紙袋の音から昼食は始まった。

暗闇の中、マクドナルドよりも背の高く「狭い」その形に慣れず、いくら大口を開けて頬張っても上下がズレるバンズに苦闘しながらも見事に中のハンバーグを平らげようとしたその時。
ズルりという感触と共に、それまであった重みが無くなり不思議な軽さが生まれた。

バンズはある。
ハンバーグもある。
特に何も不自然を感じる事なく、その時はそのまま食べきった。


やがて映画も終わり再び館内に灯りが点された時に軽さの正体に気づく。

トマト・・・。


その日おろし立ての白いTシャツのど真ん中に被弾した後の様に大きくトマトがおなかに貼り付いていた。


当時ハンバーガーにトマトが入ってるなんて思いもよらず、その日街でブラつく事も辞退しそのまま家路に着いた。


その日から10年以上。

引越しの折、手伝って貰った友人に何か食べようかと問うも時間的にまだ早くどのお店もやっていない。

近くにあるのはモスバーガー。

あの日以来2度目の選択である。


利用した事のない自分は友人に言われるまま、たどたどしく注文。

新しい新居にて開封するも注文と違う物多数。

二度目のモス不審へ。



再び数年後。

別の友人宅へ寄る道中に御使いを頼まれ三度目のモス、二度目のミス。



それからまた16年ほど足が遠のく。



昨日方、あまりにも目に余るマクドナルドへの不審から人生で4度目のモスへ。

注文こそミスはなかったものの、随分と小さくなった。


結論。
ウェンディーズが大好きです。
by utusemi3 | 2013-03-10 17:16 | 食べ物
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